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性病・感染症用語 あ・か行

後天性免疫不全症候群

後天性免疫不全症候群(acquired immunodeficiency syndrome, AIDS, エイズ)はヒト免疫不全ウイルス(human immunodeficiency virus ;HIV)感染によって引き起こされ、重篤な全身性免疫不全によって特徴づけられる疾患であり、高い発症率・死亡率と予防・治療の難しさから、人類が直面する最も深刻な医療問題の一つとなっている。
 HIV 感染の自然経過は急性初期感染期、無症候期〜中期、エイズ発症期の大きく3期に分けられる。1)急性初期感染期:HIV 感染成立の2〜3週間後にHIV 血症は急速にピークに達するが、この時期には発熱、咽頭痛、筋肉痛、皮疹、リンパ節腫脹、頭痛などのインフルエンザあるいは伝染性単核症様の症状が出現する。症状は全く無自覚の程度から、無菌性髄膜炎に至るほどの強いものまで、その程度は様々である。初期症状は数日から10週間程度続き、多くの場合自然に軽快する。
2 )無症候期〜中期:感染後6〜8週で血中に抗体が産生されると、ピークに達していたウイルス量は6〜8カ月後にある一定のレベルまで減少し、定常状態となり、その後数年〜10年間ほどの無症候期に入る。無症候期を過ぎエイズ発症前駆期(中期)になると、発熱、倦怠感、リンパ節腫脹などが出現し、帯状疱疹などを発症しやすくなる。
3)エイズ発症期:抗HIV 療法が行われないとHIV 感染がさらに進行し、HIV の増殖を抑制できなくなり、CD4 陽性T 細胞の破壊が進む。CD4 リンパ球数が200/mm3 以下になるとカリニ肺炎などの日和見感染症を発症しやすくなり、さらにCD4 リンパ球数が50/mm3を切るとサイトメガロウイルス感染症、非定型抗酸菌症、中枢神経系の悪性リンパ腫などを発症する頻度が高くなり、食欲低下、下痢、低栄養状態、衰弱などが著明となる。エイズを発症して未治療の場合の予後は2 〜3年である。(国立感染症研究所感染症情報センターHP疾患別情報より)